芸術工学図書館セミナー「色彩」
Design Library Seminar: "Color"
2010年10月25日
九州大学大橋キャンパスには芸術工学図書館があります。元々九州芸術工科大学の図書館ですから,各種の本がそろっていますがとくにデザイン系の本は充実しています。それに加えて,デザインに関わる各種セミナーなども企画されており,誰でも参加することができます。
今回のテーマは「色彩」。どのような雰囲気で開催されるのかも興味がありましたので,行ってきました。
まず芸術工学研究院の須長正治先生による「色彩入門」。色彩研究者による最新の「入門」ですから,特に色彩を専門にしているのでない学生諸君にとっては貴重な機会だったでしょう。視覚心理的な色彩研究もどんどん進展していますから,教科書を見るだけでは,すでに古くなってしまった内容が含まれているかもしれないのですが,セミナーならばっちり。
次に佐藤 優 芸術工学図書館長より「芸術工学図書館の展望と"IROMIZU"ARTの趣旨」について説明がありました。IROMIZUというのは最近開発された光を透過するタイプのカッティングシートで,各種の透過率のものがあります。実環境中でのIROMIZUを使ったデザインは芸術工学図書館で見ることができます。ガラスブロックにIROMIZUが貼られていて,美しい色彩のグラデーションを見せてくれます。
さらに佐藤先生から「九州大学伊都キャンパスの色彩計画とアート」について。佐藤先生は新キャンパス計画専門委員会パブリックスペースWG長でもあります。新キャンパスというのはもちろん伊都キャンパスのこと。その中で,色彩のガイドラインを決めたのだけれど,施工者にまかせておくと徐々に色が薄くなっていく,という話がありました。塗料は褪色しますから,以前に施工されたものに合わせるとだんだん彩度が下がるというわけです。佐藤先生は元々グラフィックデザイン系の先生ですからしかたがないのかもしれませんが,建築デザイン系の先生ともうまくコラボレーションしていただけないかな,と思います。このあたり,棲み分けがなかなか難しいのかもしれませんが。
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