空間デザイン論 石田壽一先生講義(2)
Space Design Theory Lecture by Prof. Toshikazu Ishida (2)
2009年6月29日
空間プロジェクト/空間デザイン論も後半に入り,石田先生の2回目の講義がありました。前回は空間と光を題材に,建築設計の本質に関するお話でしたが,今回は,もう少し具体的な建築周辺空間の扱い方のお話。
まずはボンエルフ(Woonerf)から。住宅地の設計では,必ず通路空間における人とクルマの扱いが話題になります。そこで出てくるのがボンエルフ。発祥の地はオランダです。
以下,講義メモより
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Woonerf ボンエルフ
オランダ 海面下→つくった土地は大事に使う shared space
自分の家の前で子どもを遊ばせたいという陳情→クルマの速度制限のしかけ(15km/h)
近代建築 機能が固定的→Team Xによる批判 Place and Occasion
オランダには広場がない 広場にかわるもの→shared space (空間的・時間的)
デルフトのボンネルフ計画
通過と使用の複合プログラムを解こうとするもの 凸凹と蛇行+ちょっとした緑,ベンチ
日本におけるボンネルフ 生活のリアリティがない,空間共有の計画概念の欠如
Hagen Island, ypenburg (MVRDV) さかのぼればザールハイス(運河との関係)
ブルー グリーン 水と緑は変換可能 長い冬には水面は氷にも
外部 Socail Space, Public
スペールプラーツ by アルド・ファン・アイク
有効活用されていないところを遊び場に(道幅広すぎるところ,歩道レベルにして遊び場に)
コミュニティストリートの例
- Lijnbaan 歩行者天国の元祖 フレンドシップモデル
- Haarlemer Houttuinen Housing
- Montessori School in Delft 小学校の内部動線も同じ
土木工事による土地造成の歴史→生態系への影響顕在化
アンフィビアス・リビング 土地は沈下するのがあたりまえの文化におけるコンペ
Floating Flopの提案(入選案)
居住スペースは25%程度で,あとはEcological Corridorなど
Fermeerの有名な絵(Delft) 水浸しのオランダには地面がなかった
地面をつくるために排水溝,つくられた地面には地耐力がなかった→プレハブ化,軽い建築 オランダには石がない→煉瓦,ユニット化
オランダの住宅地は高密(300~400%)だが悪くない
まとめ Shared Spaceの考え方により,土地の可能性が広がる
撮影データ
[1] FinePix F100fd (13mm) PTLens, Program AE, ISO1600, WB Auto
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