E-520の階調モード
Gradation modes of E-520
2008年12月9~14日
Olympus E-520, ZD14-42mmF3.5-5.6 (14mm) PTLens
F4.0AE (1/400sec.), ISO100, WB: Auto-2step(G), Natural, Auto
Olympus E-520, ZD14-42mmF3.5-5.6 (14mm) PTLens
F4.0AE (1/200sec.), ISO100, WB: Auto-2step(G), Natural, High Key
E-520で調整可能なメニューの中に「階調」というのがあります。説明書には以下のように記述されています。
標準階調以外に3種類の階調を選択できます。
[ハイキー]:明るい被写体に適した階調にします。
[ローキー]:暗い被写体に適した階調にします。
[オート] :画像を細かい領域にわけて部分的に明るさを補正します。黒つぶれ・白とびの起きやすい明暗差の大きい画像に有効です。
さらにほぼ同じような女性の顔を撮った例があり,
ハイキー ハイライト部の多い被写体に最適です。
ローキー シャドウ部の多い被写体に最適です。
とあるのですが,これでわかる人はなかなかいないのではないでしょうか。非常に限られた言葉で説明しようとするあまり,ゆとり教育と呼ばれて評判の芳しくなかった最近の教科書みたいにかえってわかりにくくなっているように思います。
もちろん,使い方にもよるのでしょうが,ぼくの場合だと以下のように読み替えます。
[ハイキー]:明るい色または白っぽい被写体に適した階調にします。また画面全体を明るく仕上げたい時に使います。
[ローキー]:暗い色または黒っぽい被写体に適した階調にします。また画面全体を暗く仕上げたい時に使います。
[オート] :画像を細かい領域にわけて部分的に明るさを補正します。暗部のつぶれやすい明暗差の大きい画像に有効です。
説明書の例の写真は,写真と説明文が合っていません。写真は上記の「明るく仕上げたい時」「暗く仕上げたい時」の作例になっているのに説明は被写体の反射率の話になっているからです。説明文を生かすなら,背景を白バックにして白い服,黒バックにして黒い服とすべきですね。
冒頭の写真は1枚目が階調「オート」,2枚目がハイキーです。屋外と室内でそれなりに明暗差があるので,通常は「オート」でOKでしょう。ただ,白い壁面がやや暗めに見えるのでハイキーもありかな,と試したもの。昔からのやり方だとプラス側の露出補正ということになるわけですが,カメラの機能を生かすとすればこれも良さそうです。プラス補正と違って一定以上露出オーバーになることはないでしょうから。この例の場合Exif上は露出は1段多めになっていますね。
Olympus E-520, ZD14-42mmF3.5-5.6 (25mm) PTLens
F6.3AE (1/200sec.), ISO100, WB: Auto-2step(G), Natural, Auto
Olympus E-520, ZD14-42mmF3.5-5.6 (25mm) PTLens
F4.0AE (1/100sec.), ISO100, WB: Auto-2step(G), Natural, High Key
ヒストグラムを見ると,オートでは全体がおさまるようになっているのに対し,ハイキーではある程度の白とびは許容し,平均レベルを高めに,かつ中間部分の明暗を広げるような感じになっているようです。
ということは,むしろ明暗差の大きくない,白っぽい被写体に向くということになりそうです。フィルムカメラ時代のOM-3, OM-4から始まったハイライト/シャドウコントロール(E-420/520では測光方式のHIスポット,SHスポットにあたる)のデジタル版といったところでしょうか。OMではスポット測光との組み合わせで使うものでしたが,デジカメではすべての部分を測光可能なため,これを基に全体の明るさを調整しているイメージです。ただ,どこを白く,あるいは黒く表現するかということを意識的にコントロールするのはOM方式のハイライト/シャドウコントロールの方がやりやすいですね。そういえば,どうしてデジカメにはマルチスポット測光機能を載せないのかな?
Olympus E-520, ZD14-42mmF3.5-5.6 (24mm) PTLens
F6.3AE (1/30sec.), ISO800, WB: Auto-2step(G), Natural, High Key
Olympus E-520, ZD14-42mmF3.5-5.6 (24mm) PTLens
F6.3AE (1/50sec.), ISO800, WB: Auto-2step(G), Natural, High Key
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