公開講座「福岡の建築とライトアップ」 第4回
Extention Course "Architecture and Illumination in Fukuoka" Day4
2008年11月26日
4回シリーズだった今年の公開講座も最終回。企画当初からぜひ街へ出て,受講者と見学しながら話をしたいと考えていました。でも実際にはなかなか難しい。遅れて来る人はどうするか,雨が降ったらどうしよう,集団でうまく移動できるか・・・。
結局,最終回もいつも通り教室で始めることにしました。時期的にけっこう寒い可能性もあったので,1時間半屋外というのはつらいかも,というのもありました。最初に見学対象その他の解説を行い,受講証明書やアンケートも教室で配布してからみなで天神に向かいます。
西鉄の天神駅を南口から出て,渡辺通の夜景を見ながら少し北上。最初の解説対象は新装された天神コアの階段室周りの照明です。
天神コアのライトアップ
■2006年に開業30周年を迎え,改装
渡辺通り2階壁部のウィンドウ化と階段室のシースルー化
サイン新設,外壁上下にライン照明を新設。階段室内にLED照明を新設して夜間ライトアップ
■照明設備
○階段室LEDカラー演出照明 四季とX’mas,バレンタインの6種のプログラム。6W×252台
○階段室のグレアレスダウンライト LED照明演出効果を高めるためグレア軽減(床面の反射光で天井面の明るさ演出)45W×48台
○建物スカイラインのLEDライン照明
高出力ライン型LED器具を間接照明として設置
白色LED14.1W×115台。長寿命であることもポイント
最近の照明デザインらしく,RGBのLEDを制御してさまざまなカラー照明演出を見せるものですが,LEDはすべて間接照明として使われており,ギラギラした感じがまったくないのが秀逸なデザインです。スカイラインのライン状照明もRのついた白色の反射面をLEDで照明したもの。ガラスの内部は階段の側面や梁下の白色塗装面をLEDで照明したものです。階段内部の照明も外から見上げてもほとんどわからないくらいグレアレス。
ガラスのファサードについては,井上先生が解説を加えてくれました。このあと,アクロス福岡に向かいます。
アクロスのアトリウム部分もガラス建築として代表的なものでしょう。ついでに照明も見ますが,これは最初のデザインと後付らしきものが混在していて複雑です。
最後はおなじみの福岡市赤煉瓦文化館。大変シンプルなライトアップですが,ライトアップの基本を見るには良いサンプル。どのような場所にランプを設置するか,グレアの防止は,色温度をどうするか等。
参加した方に満足いただけたかどうかはわかりませんが,今年も無事に終了しました。アンケート結果も見て,来年の企画を考えねば。
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